会長あいさつ

都情研会長  伊藤 康次
(墨田区立錦糸小学校長)

 令和3年度 東京都公立学校情緒障害教育研究会会長を仰せつかりました、墨田区立錦糸小学校校長 伊藤 康次でございます。昭和42年の会の発足以来、50有余年にわたり東京都の情緒障害教育の拡充発展に寄与してきた本会の会長として、本会がこれまで果たしてきた実績と責任の重さをしっかりと受け継ぎ、そして、東京都における特別支援教育の一層の推進、振興のために会員の皆様とともに努めてまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて、令和3年3月、東京都教育委員会より「特別支援教室の運営ガイドライン」が提示されました。これに先立つ形で令和2年12月、「特別支援教室の入退室等検討委員会報告書」(特別支援教室の入退室等検討委員会)が示されました。

同報告書では、平成28年度より小・中学校で順次導入され、令和3年度にすべての中学校に特別支援教室の設置が完了する中、児童・生徒の個別の課題に即応した指導の実施ができ、また、支援を受けることができなかった児童・生徒への指導が増加したなどの一定の成果をあげている一方で、特別支援教室の運営上の課題を次の4点に整理しています。

 すなわち、

 

(1)入室に関すること

   入室に向けたアセスメント、入室の判断が円滑にできる仕組みや指導目標の設定方法などについて

(2) 退室に関すること

   指導目標の達成に係る評価や保護者との合意形成の方法などについて

(3) 指導期間に関すること

   原則の指導期間の設定や指導継続の場合の対応などについて

(4) 指導に関すること

   目標達成に向けた、指導の質の向上のための方策などについて

 

と整理され、それぞれの項目について現状分析や課題の整理、必要な対策などが協議されています。「特別支援教室の運営ガイドライン」は、この報告書における検討結果を踏まえた形で作成されています。

 

 確かに、これら4点は全都的な課題といえるでしょう。しかしながら本会では、独自に調査研究を継続的に行い、情緒障害教育、特別支援教室巡回指導を取り巻く現状をいち早く把握し、その課題解決に全力を注いできた歴史があります。本会発足以来、多くの先哲によって、情緒障害教育の実践的、かつ、専門的研究が蓄積されており、東京都の情緒障害教育・特別支援教育の発展に、多くの功績を残してきたと自負しております。巡回指導となった現在もなお、その研究の精神は、本会の「魂」のごとく受け継がれ、本会が培ってきた多くの教育的財産を生かしながら、さらによりよい指導・支援の実現に向けて、情熱をもって取り組んでいる研究団体です。

 本会会則第3条の1に「情緒障害等特別支援教育に関する研究および調査」とあります。特別支援教室にかかわるすべての先生方が、それぞれの地区、学校ごとに現状を分析し、課題を整理しながら、研究し、実践を積み上げ、東京都における特別支援教室巡回指導のあり方を牽引していくことこそ、本会が最も大切にすべき責務であると考えております。そして、全都の特別支援教室の先生方が誇りと自信をもって支援を必要している児童・生徒に向き合っていくことができる「学びの場」、「高めあいの場」、「つながりの場」となることを目指しいきたいと考えています。

 本会会長として、企画運営本部の先生方、各ブロックの副会長の先生方、ブロック担当の先生方と力を合わせながら、特別支援教室にかかわる諸課題の解決と各地区、各学校で特別支援教育を中心となって推進し、リードしていくことができる人材育成を進めてまいりたいと思います。

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