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会長あいさつ

都情研会長  小林 英忠
(江東区立第五砂町小学校長)

 今年度も昨年度から引き続き、東京都公立学校情緒障害教育研究会会長を務めさせていただきます、江東区立第五砂町小学校校長 小林 英忠でございます。昨年度の経験を生かしつつ、今年度はより一層本会の活動が充実するよう、尽力する所存でありますので、どうかよろしくお願いします。

 昨年度の活動を振り返ると、全ての研修会を滞りなく実施することができ、夏季研究大会、秋季セミナー等の大きな研修会のみならず、各ブロックにおいて実施した専門研修をはじめとする研修会においても、毎回参加者が100名を超え、定員を増員しての開催を行うなど、充実した研修会を行うことができました。そのことから、発達障害をもつ児童への指導に対する課題意識の高さもうかがえました。

 

 ご存じのように、特別支援教室を利用する児童・生徒は年々増加しており、障害のある児童・生徒への指導の充実が、より一層求められているところであります。その中で、原則の指導期間で目標を達成できるようにするため、児童・生徒の実態を的確に捉え、適切な目標設定を行うとともに、その達成のための高い指導力が求められています。

 

 障害のある児童・生徒への教員の理解や指導の実際を見ると、巡回指導に携わる先生方や、自閉症・情緒障害学級での指導にあたる先生方の指導力は確実に高まっているととらえます。また児童・生徒の実態をつかむ力も、本会での研修会を通してより一層充実してきていることも間違いありません。

 

 その中で、指導者はよりよい指導を求める探究心をもち続けることが大切であり、常に進化し続けなくてはいけないと私は考えます。一人一人の児童・生徒のニーズに合った教育を展開していくには、より一層、私たち教師が研鑽を深め、指導力を高めることが必要であることは言うまでもありません。

 

 令和7年3月に、東京都教育委員会より「東京都特別支援教育推進計画 (第二期)第三次実施計画」が示されました。その計画策定の考え方の中で、「障害のある児童・生徒等一人ひとりの能力を最大限に伸長し、それぞれの状況に応じた自立と社会参加を促進するためには、子供たちにとって最適な学びの場につなぐ就学相談機能の充実や、一人ひとりの教育的ニーズに応える指導を提供できる多様な学びの場を充実・整備することが何よりも重要です。その上で、障害のある児童・生徒と障害のない児童・生徒の交流及び共同学習の促進を、着実に進めていくことが必要です」と述べられています。インクルーシブ社会の実現のため、私たちができることは何なのかを真剣に考えていく必要があるということを強く感じるところです。

 

 そのためにも、本会の目的である「情緒障害教育の拡充発展及び特別支援教育の振興」を実現させるべく、本研究会がこれからどのような研究活動を行っていくかを会員全員が真摯に向き合っていくことが重要であると考えます。

 

 本年度も、夏季研究大会、秋季セミナーをはじめ、各地区における研修を予定しております。これらの研修を通して学んだことを実践に生かし、その実践について広く協議し、磨き、高め合い、東京都の情緒障害教育、及び特別支援教育の一層の充実、発展につなげられるよう取り組んでまいります。

 

 私は本会会長として、副会長及びブロック担当の校長先生方、企画運営本部及び各ブロック本部の先生方と力を合わせ、特別支援教室にかかわる諸課題の解決と各地区、各学校で特別支援教育を中心となって推進し、リードできる人材育成を進めていくことに力を尽くしていきたいと考えています。

 

 どうか本年度も本会の活動にご理解ご協力の程、よろしくお願いいたします。

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